« 気分転換 | トップページ | ベートーヴェン三昧 »

ディア・ドクター

Kis0046003_s

2週間のアメリカ出張も無事終わり、日本に帰ってきた。

アメリカにいる間に自分の時間があるからブログアップしやすいかなと思いきや、怒涛の2週間となり、しかもデジカメで写真を撮ったはいいが、結局接続器を忘れたために、アメリカ日和を書くことは断念。結局帰国後の振替休みで書いてます。

でも!心の中ではずっと文字にしたかった。映画、ディア・ドクターを観て感じたこと。

渡米前に、友人のいなばさんとまきちゃんと会ったときに話に出ていた映画。いなばさんのコメントを読んで、「お!これは、好きそう!」と思ってたから、たまたま飛行機の中でやっていてすぐ食いついた。釘付け。

今回の出張で得た学びとテーマが似ていて、飛行機の中からアメリカでする経験の序章が始まっていたかのように思えたくらい。

ディア・ドクター。西川美和さんの監督作品。女性らしい感性なのか、その映画の映像美、ちょっとしたしぐさで描く緊張感と空気感。絶妙で素晴らしかった。

地方の過疎化した診療所で働く医師の話。私がやっている英語という分野と全く関係なさそうなテーマだったのに、そこで得られたメッセージはかなり共通するものだった。

「医者」という『ラベル』は何なのか。『ラベル』はいつしかひとり歩きし始め、『ラベル』をもつもの=価値のある者、のような式が生まれてしまった。

そもそも、人間がある悩み・苦しみを抱えていたからこそ、「医師」という存在が生まれたのに、その根本的な意味が失われてしまっている、または失わせてしまっているのかもしれない。

ビジネスでも同じことが言えるように思う。

MBA」、たとえば「大企業の○○会社」なんでもいい。そこにある『ラベル』は、もともとは“人間が抱えるある痛みを治すために、課題を解決するために”存在するようになった。『ラベル』自体に意味があるのではなく、その『ラベル』は“人間が抱える痛みを治すために、課題を解決する”ことができるための、必要最低限の知識とそれなりの基本的な経験を持っていることを表す。だから、意味がある。

裏返せば、その『ラベル』を持っていたとしても、“人間が抱える痛みを治すために、課題を解決する”ことを追求しようとする、またはその重みを感じていなければ、その『ラベル』はただセロハンテープのように貼られたにすぎない。

自分の仕事にも同じことが言える。私たちの提供する英語研修プログラムも、講師陣の力も同じだと思った。うちは基本的に広告を出さないし、売り込みもしない。その状態で大手のクライアントがついていて、ビジネスが増えていることは非常にありがたいことである。ただ、この状態に甘んじて、今喜んでもらっていることをただやり続けているだけでは、本質が見えなくなる危険性がある。そもそも、今教えていることは、何のためにやっているのか。お客さんがどのような問題を抱え、何を解決しようとしているから、このプログラムを導入しているのか、それを決して忘れてはいけない。今自分の持っているプログラムが、今後もずっとクライアントに喜ばれると当たり前のように思いこんではいけない。大企業がクライアントにいるからといって、自分達がすごいもののように振舞ってはいけない。Jim Collins ” How the Mighty Fall ” に書いてあった学びにも通じるけれど、『自分達はこの個々のこと(these specific things) をやっているからすごいのではなく、なぜそれをやっているのか分かっているから結果を出せる。また、どういう状況下では今やっていることが役に立たなくなるかも分かっているから結果を出せる』ことを念頭に置いておかなくては!

そんなことを強く感じられるきっかけになる映画だった。

帰りの飛行機の中でもまた観たけど、この映画本当にいい!素晴らしい!根本的な問いを自分にくれるだけではなくて、人間のあったかさも感じられる。ちょうどいい温度のお湯を急須に入れて、お茶を淹れて飲んでいるような、温かいものが流れこんでくるいい映画~~~

DVD出たら買います!

|

« 気分転換 | トップページ | ベートーヴェン三昧 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/506586/46333953

この記事へのトラックバック一覧です: ディア・ドクター:

» 「ディア・ドクター」(監督:西川美和) [吾]
■映画「ディア・ドクター」 最近は仕事に忙殺されていた。 「忙殺」って「忙しさに殺される」と書く。 すごい漢字だと、今書いていて自分で気づいた。 それはともかく、「ディア・ドクター」という映画を見てきた。 西川美和さんが監督も脚本も手がけている。 1974年生まれって書いてあったから、年齢もあまり変わらないし、同世代の人が活躍しているのを見ると嬉しくなる。写真で見てもすごく美しい人で才色兼備だと思った。 僕は女性の美しさというのは、20台後半くらいから心が身体に反映されてくると思っている。... [続きを読む]

受信: 2009年9月28日 (月) 09時38分

« 気分転換 | トップページ | ベートーヴェン三昧 »