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訪う

教えていた生徒(Kさん)が病気で亡くなられていたことを知った。Kさんは中学校の英語教師で、私たちが年に2回行っている公開クラスに2~3年くらい前から参加してくれていた方だ。とてもエネルギッシュな方で、英語への愛情、人への愛情が深い、とても印象的な方だった。「日本の英語教育を変えていく!」というビジョンを私たちにいつも謙虚に、かつ熱く語ってくださっていたし、そのために自分の英語力を強化しつづけるのだと、私たちのクラスに継続的に参加され、新しく学んだ内容を本当に深く、丁寧に味わってくださった方だった。私が偶然、毎回Kさんのクラスの講師を担当した一人だったので、特に自分にはより深く印象に残った方だったかもしれない。Kさんはクラス中もとてもまっすぐに自分を見てくださったし、クラスが終わった後も、質問やコメントを毎回くださり、特に私の音指導と説明を気に入ってくださっていた。

今後、Kさんがクラスにサインアップしてくることはない。でも、他の参加者と何が違うのか?と考えると、ある意味では、何も変わらないかもしれない。参加者が自らサインアップしない限り、参加者と自分とが関わることはできない。他の人も含め、お会いしなければ/連絡が来なければ、生きているか死んでいるかすら分からない。そういった関係性の中で、生徒と講師がある限られた時間の中で、共に学ぶ。そういった貴重な「一期一会」が毎回クラスという空間の中に存在しているのか。そのことを改めて感じられた大事な機会だった。

Kさんの訃報に接し、あれだけ一生懸命「生」をつらぬいていた人が亡くなるという、まだなんとなく整理のつかない悲しみは残ってはいるけれど、彼の伝えてくれたもの、inspirationをくれたものは、私の中に確かなものとして残っている。「英語教育」で自分の一生をかけたKさん。私もまだまだ未熟ながら、同じ志をもった同志として、Kさんの想いを継ぎ、自分のソレと融合していきたい。

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村上春樹の「エルサレム賞」

村上春樹の「エルサレム賞」受賞による、講演を勉強会の仲間TIさんから紹介してもらいました

人間(=卵)が、本来は自分達(弱いもの)を守るために作り上げたはずの『システム』(=壁)によって、結局翻弄されている現在の世の中。システムの中で、思考を停止させて、システムのままに従うことはある意味楽なこともあるけれど、そのままではダメになっていく。そのシステムが違う方向に向かい始めたときに、常に思考し、それを発信していかなくてはいけない。

卵の周りには、それこそ本当に色んな材質で、色んな高さで、色んな色や模様のある壁がある。もう、それこそ上から見たら、幾重にも重なる迷路が出来上がっているかもしれない。時に壁を倒したり、壊したり、時に壁は壁としてあるまま、ドアを作って道が出来たり・・・でもあまりにも重なりすぎてしまって、どうにもこうにも出口が見えなくなっているかもしれない。

『システムに食いものにされないように』するには、しっかりと自分達を制御することが重要で、『壁』というものが、必ずしもシンプルに「イイもの」なだけの存在ではないし、逆に「ワルイもの」なだけでもないし、その両面を包括したものなのだという認識をもって、かつ壁に向かって問いを発信し続けるのが大事なのかもしれません。<・p>

日本人にはかなり苦手ば分野ですよね・・・山本七平を読んでいても常に出てくる「日本人の『他者との比較、違いを認識し、言語化する力』のなさ」を実感します。ただ、そんな中でこうやって村上春樹が日本人として世界で上記のメッセージを発信していたことに、私個人は強さと勇気を与えられました。まだまだ捨てたもんじゃないぞ、日本人!

クリントンのスピーチにあったLegacyの一節、

I believe we’re moving into a world where our interdependence with one another will be critical in maintaining our independence as nations and as individuals.

これって、なかなか興味深いなと思って、昨日のクラスが終わってからも考えていました。「互いの国レベル、個人レベルで独立や自由を守るために、相互依存が存在する。」ある意味、壁の存在を認めながら、壁にドアを作って行き来できるようにしているようにも見える。何も壁を壊すという発想に必ずしもいかなくていいのだ!

ただ、この場合は前提として、『独立』を守るための手段として「interdependence」について言っているとすると、ある意味私の大事にしている「他があって、自分がある」の価値とちょっと違うのかもしれないなぁ。

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